英語だけで仕事をしはじめてから約9年が経ちました。徐々にですがメールで言いたいことを正確に伝えたり、仕事の指示を間違いなく把握できるようになりました。ただし、未だに苦手なのが冠詞の使い方です。重要なメールを送らないといけない時は同僚や夫に添削してもらうのですが、よく指摘されるのは冠詞の間違いです。こちらで英語の講座を受けた時の担当の先生も、「私が担当した優秀な生徒でも疲れている時に英語を話すと冠詞は完璧ではなくなるわ。」と仰っていました。やっぱり冠詞はノンネイティブに取っては難しいようです。
さて、英語の冠詞についての本がいくつか出版されていますが、今までで一番衝撃を受けたのはマーク・ピーターセンの「日本人の英語」という本です(個人的に超おすすめです)。その中のエピソードが衝撃的でした。下記は本からの抜粋です。
One day her cat came in out of the rain all wet, so she put it in her microwave to dry it off. The cat exploded and the door flew open.......
要約すると、ある女性が雨でびっしょり濡れた飼い猫を乾かそうとして電子レンジにいれてスイッチを入れたら猫が爆発してしまったという話です。
この中で注目したいのは her cat と her microwave です。例えば、もしも彼女の猫が日射病にかかって冷却するために冷凍庫に入れた場合は、
She put it in the freezer to cool it off.
となりmy freezerとすると不自然な英語だということです。というのもこの出来事が起こった際のアメリカではfreezerはすでに一般家庭に普及していたけれどもmicrowaveはまだ珍しいものだったので、区別をするためにthe ではなくmy microwaveとされたということです。ただ、現在は電子レンジはどの家庭にもあるため、カナダ人夫によるとshe put it in the microwave to dry it off. を使う方が自然だということです。ちなみに 上の文でa freezer とすると、この女性は2台以上の冷蔵庫を持っているか、はたまた他人の家のfreezer に猫を入れた可能性もでてきます。怖いですね(汗)。
またこのエビソードでもう一つ注目したいのがher catという表現。her cat という表現によって、この猫は彼女の飼っている猫であること、雨に濡れて帰ってきたのは一匹の猫だけだということ、そして彼女は一匹しか猫を飼っていないということです。もしも彼女が2匹以上の猫を飼っている場合は、文章の一番最初にでてくる際に、one of her catsと書かれます。ただし上記のエピソードの文の前にそういう表現があった場合は、彼女は2匹以上の猫を飼っていることになりますが。
また下記は以前に指摘された私の冠詞の間違いです(汗)。参考までに。
- Would you like to give both the Smith award and the other award another award to Bob?
ボブにスミス賞金と別の賞金をあげてもよいですか?
- I will reply to you by the end of the next week.
来週末までに返事をします。
- Would it be OK to give all the awards to incoming students?
これらの全ての賞金を新入生に分配していいですか。
- We use this award as a back-up.
この賞金は予備として使います。
- Most of the seats were already taken by the students.
ほとんどの席がすでに生徒で埋まっていた。
- It is a pleasure working with you.
一緒に仕事をできて光栄です。
- I had a fun working with you.
一緒に仕事ができて楽しかったです。