面接が好きな人はいない?
私の知っている人の中で「面接が大好き!」と言う人は一人もいません。私はカナダで働く以上、英語での面接は避けて通れないのですが、未だに超苦手。言葉がスラスラ出てこず、「あーやってしまった。」ということが何度もありました。何度か失敗した後、準備に時間を費やすようにすると、面接での合格率がぐんと上がりました。
私が受けた面接の中で一番多かった形式は、Behavioral Interview です。この形式の面接では、様々な状況設定が与えられ、それに対してどのように対応するか、または対応してきたかを答えなければいけません。公務員(大学職員や政府関係の仕事)の試験では必ずといっていいほど、この面接の形式が用いられます。私は、いつも同じような質問が多いので、面接前は、どのように回答するか、必ず紙に書きだし、暗記するまで復唱しています。その後、録音か録画でチェックし、不明瞭な発音があれば上手く言えるまで何度も練習します。面倒ですがあらかじめ回答を準備しておくことで、面接中はリラックスできるようになりました。
良くある面接の質問
ここに、私が良く聞かれた質問をいくつかあげます。少し表現が違ったりと、いつも、全く同じ質問ではなかったですが、用意した答えは他の質問にも応用できました。
Did you have any trouble finding the office?
オフィスを見つけるのは難しかったですが?
準備のポイント:
面接官は、まず、面接の前に”Small Talk” で緊張をほぐそうとします。出来るだけ簡潔に、長くなりすぎないように答えましょう。
例:"No, problem at all. I checked for directions on your website in advance and they were easy to follow."
問題ありませんでした。事前に御社のウエブサイトで行き方を確認しましたし、分かりやすかったです。
Tell me about yourself.
自己紹介をして下さい。
準備のポイント:
日本でもそうですが、面接はまず自己紹介から始まります。これまでの職種やポジション、勤務年数など簡単に紹介します。あまり長すぎず、短すぎずが良いです(1-2分)。場合によっては、出身地や出身校、専攻などにさらっと触れてもよいでしょう。"I am from Tokyo."と言ったら面接官が"I love Tokyo. I lived in Roppongi."って返してくるかもしれません!
Tell me about a time when you had to handle a stressful situation.
ストレスが高い状況に置かれたとき、どのように対応したかを話して下さい。
準備のポイント:
具体的な状況を思い出して、その時、自分がどのように対応したかを書き出して見て下さい。この質問によって、プレッシャーに上手く対応できるか (the ability to handle pressure)、仕事の優先順位をつけれるか (ability to prioritize)、新しい状況にすぐに順応できるか (adaptability)、などが判断されます。ストレスの多い時って、チームワークが上手くいっていなかったり、人手不足なことが多いですよね。自分がチームプレイヤー (team player) であること、コミュニケーション能力が高いこと(the ability to communicate) をアピールするチャンスです!
Tell me about a time when you had a disagreement or confrontation with a boss or coworker.
ボスもしくは同僚と意見が違ったり、対立した時について話して下さい。
準備のポイント:
これまで100%の確率で聞かれた質問です!カナダ人は私が思ってた以上にチームワークを大切にします。また、この質問によってコミュニケーション能力についても査定されます。「私は誰とでも上手くやっていけます。」、などと言った答えよりも、具体的な例を挙げて説得力のある回答を用意しましょう。どのように難しい状況に立ち向かい、コミュニケーション能力を活かして問題を解決したのか、具体的に答えるのがベストです。
Tell me about a time when your communication skills made a difference.
あなたのコミュニケーション能力が結果に違いをもたらした時のことを話して下さい。
準備のポイント:
カナダでは日本の「沈黙は金なり」という価値観は全く通用しません。前回の質問と同様にコミュニケーション能力に関係する質問です。人材募集の広告のskill requirementsには必ずと言って良いほど "High communication skills" が含まれています。コミュニケーションには、リスニング(listening)、ライティング(writing)、スピーキング(speaking)が含まれますが、そのうちのどれを(できれば全部)どのように使って、良い結果をもたらしたかを具体的に話しましょう。
Give me an example of a time when you did more than the job required.
求められている以上の仕事をした時についてお話し下さい。
準備のポイント:
カナダでは、頼まれた仕事をこなすだけでなく、自ら工夫して改善しながら仕事をする人が好まれます。仕事量が減ったり、何か問題が発生した時に、自ら新しいプロセスを見つけたり、現状の見直して、改善点を見つけたりなど積極的に問題解決に取り組んでいるでしょうか。もしアメリカやカナダ、もしくは外資系で仕事をしようと考えているのであれば、普段から積極的に仕事に取り組み面接でアピールできることをメモしておきましょう。
Describe a time when you had to make an unpopular decision.
不人気な決断をしなければならなかった時のことを話して下さい。
準備のポイント:
これはマネージャーのポジションのための質問ですね。どのような状況で、どのような過程を得て、どのような決断を下したのか、出来るだけ具体的に述べる必要があります。決断するまでの過程を紙に書き出して下さい。これによって、リーダーシップが取れるか(leadership)、準備ができているか(preparedness)、人気のない難しい決断をすることができるか(willing to take on a task even though it may not be popular with the rest of the employees)、ということを判断されます。
Describe the assignment that required you to take care of the greatest number of details.
細心の注意を払わなければならなかった仕事の経験を話して下さい。
準備のポイント:
ポジションによって答えが違ってくると思いますが、例えば、自分が担当したプロジェクトでデーターを扱った場合、どのようにデータを整理したか、入力作業を行ったか、細かい作業を成功させることによってどのような良い影響をもたらしたかなど、具体的に例を挙げて話すことができますね。
Give me a specific example of a time when you took the initiative.
率先して仕事をした時のことを話して下さい。
準備のポイント:
リーダーシップが取れるかどうか、という質問ですね。もしも現在、マネージャーの立場でなくても、自ら行動を起こして、仕事を完成させるという能力を示すことができれば大丈夫です。例えば、同僚をどのようにやる気にさせ、仕事を完成させたかなど、具体例を挙げ説得力を持たせるようにしましょう。
Where do you see yourself in 5 years?
5年後にはどうなっていたいですか。
準備のポイント:
私はこの質問を聞くたびに、5年後のことなんて分からないわ、って答えたくなりますが(笑)、その仕事の延長線上にある未来を想定して回答を用意します。
何度もしつこいようですが、どの質問にも具体例を挙げて答えましょう。そして、人事担当の同僚からのアドバイスですが、
- 課題:状況、課されたタスク、問題などの説明(20%)
- 具体例:どのようなステップや行動を取ったか(思いついた考え、取った行動、克服したチャレンジなどを含む)60%
- 結論:どのような結果をももたらしたか(コスト削減、ボーナス、表彰、昇格、和解など)(20%)
を時間配分の目安として話すのが良いそうです。
最後に面接に凄く役に立つリンクを紹介します。
このサイトは、アクセント、イントネーション、リズムなどを含めた発音を学ぶことができます。レイチェル先生はアメリカ人なのでアメリカの発音を習うことになります。下記のリンクでは面接の模範練習をしています。レイチェルの回答が凄く役に立ちます。映像の下に、文字起こしもされているので聞き取りが出来なくても文字で確認することが出来ます。
インタビューで有意義な8つの言葉
このサイトは、面接で有意義なフレーズが紹介されています。ゆっくり話してくれているので聞きやすいです。